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なぜ、成長すると、社員は退社していくのか

2019/02/06

社員が辞めるのは会社の未来に自分の未来を重ねられないから

さて、成長企業の社員はなぜ退社していくのでしょうか。

すばり、仕事のボリュームが増える割に、評価されないからです。

慣れない仕事もこなさなければならない、新しい優秀な社員が入ってきて仕事のやり方が変わってやりにくい、なのに社長は全然評価してくれず給料が上がらない。

一方社長はどんどん贅沢な生活になっていき、新しい社員の方が給料が高い。

会社の未来と自分の未来が重ねられず、会社に居続けるメリットが見出せなくなってしまう。

他の古参の社員も同じようなことを思っていて、愚痴を言い合って余計ネガティブな感情が生まれていく。。。

こんな状況では元からいる社員は辞めたくなってしまうのは仕方ありませんよね。実際こういう会社は少なくありません。

この状況を解消するためには

・評価制度の導入
・評価単位(部門等)ごとの管理会計の導入
・評価困難な部門のアウトソース

といった施策が必須となります。

評価制度が必要

まず、評価制度の導入を検討して下さい。評価制度は、職位別にどのような評価項目があり、昇進、昇給はどうやったら行われるかを可視化したものであり、誰にとっても平等な指標となるものです。

仮に評価されなかったとしても、社長の胸三寸でなく、評価制度にのっとったものであれば社員は納得感が出るため不満は薄れるものです。

なお、評価制度は業績に紐づく形で設計されるのが望ましいです。というのも評価アップにより社員の昇給をさせる場合、会社にとってはコストアップになりますが、業績アップと連動していれば会社に痛みはありません。

社員の給料アップが業績アップにつながるのであれば、むしろどんどん給料を上げていきたいものです(実際はそんな安易に設定してはいけませんが)。

やっぱり管理会計が大事

そこで重要となるのは評価単位(部門等)ごとの業績管理です。評価単位は前回記載した管理会計の導入単位と同様です。業績評価が可能となる最小単位で、各単位の責任者(部門長等)が、業績管理をタイムリーに行います。

業績はその単位に所属する全社員に共有され、社員は自分の評価を上げるために日々の業績把握及び業績アップの行動を必死に行うようになります。

業績アップと自分の評価が連動するため、社員の経営参加意識が高まり、モチベーションアップにつながるのは言うまでもありません。いわゆる全員経営はこういったプロセスで実現していきます。

評価困難部門のアウトソース

最後に、評価困難な部門のアウトソースを記載しましたが、評価できない部門を内製化すると経営者にとってもその部門の社員にとってもよくない状況が生まれがちです。

例えば中小企業では経理のようなバックオフィスの評価を行うのが難しいと言われています。業績に連動しないこともさることながら、経営者がその業務内容を理解できないことが、評価を困難にさせる要因となっているようです。

そのような部門は評価されにくいので社員のモチベーションは低いことが多いです。社員の入れ替えは頻繁となり、経営者の心配は絶えませんし、採用コストもバカになりません。社員も会社も不幸な状況が続きます。

そんな場合は是非アウトソースを検討してみてください。

例えば経理については内製化しておきたい事情も分かりますが、前回記載の管理会計の導入により、タイムリーな制度会計の把握が不要となるなど、工夫次第でアウトソースへの支障は大きくない場合が多いです。部門長のみ社員(役員)で、他の人員がアウトソースということも考えられます。

良い社員が辞めない工夫が社長を救う

いずれにせよ、辞めてほしくない社員(能力が高い、忠誠心が高い、誠実であるなど)が辞めていかないよう環境を整備していくことが重要です。

社長が

◆自分について来れば未来は明るいと社員に信じさせる
◆あなたがどんな成果をあげたら褒められるかをきちんと教える
◆あなたがどんな成果をあげたら給料があがるかをきちんと教える
◆年収〇〇になるための条件はどのようなものかを可視化させる

といったことに手を抜くと、良い社員はどんどん辞めていきます。

社員の皆さんは、自分のことが一番大事ですから、自分の将来と会社の将来を重ねられないような環境にはいたがらないでしょう。

会社は人で成り立っていますので、良い人員を残すためにどうしたらよいかについて、是非たくさん時間を使って考えてみてください。

売上が伸びても良い社員がいないスカスカの会社になってしまったら、結局苦労するのは社長自身ですから。

会社や社長の不満ばかり言っている社員がたくさんいるより、いきいきと会社の未来を語る社員がたくさんいる状況の方が望ましいのはいうまでもありません。

明るい未来を目指して社員の皆さんとともに突き進んでください。

いかがでしたでしょうか。

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